有限会社末廣軒



[お話いただきました]
常務取締役
佐々木 善史 様

自社の強み(特徴的な技術や製品)についてお聞かせください。

当社は、昔から手仕事で商品作りをしており多数の菓子職人が在籍しておりますので、新商品の開発や、量産化への対応スピードの早さが特徴です。函館地域では他の道内地域に比べ昔から継続している菓子製造業社が多く、若い後継者も居ることから「函館スイーツ推進協議会」という団体を組織しており新たなスイーツの開発に積極的に取り組んでおります。異国情緒が特徴の観光都市函館とスイーツはイメージとしても相性が良く、函館周辺が観光に力を入れる中でスイーツを新たな名産品の柱として位置付けられるほどの広がりを持たせられたのも、こうした状況によるものと捉えています。

新商品の入れ替わりの激しい洋菓子の業界において、今後も機械化による生産効率よりも、手作りの、きめ細やかな小ロット対応を軸に、事業を進めOEM生産や持ち込み企画品への対応といった、開発スピードを要求される分野に強みを持ちながら、自社新商品の開発とともに限定販売商品といった分野を開拓して事業継続を図ります。

函館地域にもっと増えてほしい業種・業態の企業はございますか

洋菓子界では、味や素材の「こだわり」では訴求力に欠け、パッケージのPR力での差別化が重要です。パッケージを含めデザイン目線での商品企画力が求られますが、対応できるデザイナーやクリエーターは東京や札幌に頼らざるおえない状況です。もっと身近で話が通るデザイナーやクリエイターが地元に増えて欲しいと思っています。

函館で事業をしているメリット・デメリットを教えていただけますか

食品関連での「北海道」「函館」のブランド力は非常に高く、全国の北海道物産展に参加して北海道産へのイメージの良さを痛感しております。
一方で函館地域の人口減少は圧倒的で「内需」に厳しさを感じています。和菓子は特に顕著で、単品での購入は無く、冠婚葬祭での引き出物の需要が高いです。しかし最近は簡素化傾向が強く、職人を抱え続けることも大変な状況です。

函館地域の支援機関からのサポートに満足していますか

商談会等の出展支援を今後も継続的に実施いただけると助かります。参加にメリットを感じる大きな展示会は出展料の他にも交通費など負担も多く、助成金に助けられています。新商品の開発と、新たな販路の確保はセットですので、そうした面を考慮した助成をお願いしたいと思います。

今後の展望について、お聞かせください。

一定数の菓子職人保有の強みを活かし、当社製品を基に味や素材を変える事での新商品開発といった「半OEM」受注を増やしていきたいと考えています。大掛かりなOEMの受注はできませんが、限定販売商品といった分野を開拓していければと思っています。

※2020/2/18取材

ご紹介企業基本情報

社名
有限会社 末廣軒
所在地
〒049-0162 北海道北斗市中央2-1-4
☎0138-73-3122 FAX:0138-73-4013
e-mail
suehirokenjoli@smail.plala.or.jp
URL
https://hokuto-jolicreer.com

会社概要

代表者名
代表取締役社長 佐々木 博史
設立年月日
1978年06月
従業員数
31人(内正社員19人)
資本金
300万円

主要製品・サービス

  • 純生ロールケーキ
  • もちもちシュー
  • もちもちエクレア
  • チーズスフレ
  • モナスク等

主要取引先

【卸】(株)ナシオ、三菱食品(株)、(株)日本アクセス、国分(株)、伊藤忠商事(株) など
【百貨店】髙島屋、三越伊勢丹、東武、そごう西武、山形屋など