有限会社日新商会






[お話いただきました]
代表取締役社長
新関 隆 様

自社の強み(特徴的な技術や製品)についてお聞かせください。

当社のしゅうまいは、北海道の海の幸・大地の幸をしゅうまいそのものの中に練り込み、種類の数だけ素材の違いを楽しめる商品です。豚肉との相性を吟味して、味・食感を活かした具材。豚の背脂は使用せず、つなぎの片栗粉を最低限に抑えて、下ごしらえから包むまで、一つひとつを丁寧に手づくりしています。その結果、冷めても美味しく、タレもしょう油もいらないのが最大の特徴になっています。作る数量は限られるものの、具材をトッピングするだけのしゅうまいとは違い、しゅうまい丸ごとで素材が味わえる商品となっています。

季節の食材や、地元の希少な具材、お客様からの要望に応えた催事用など、これまで商品化したしゅうまいは、すでに24種類に及びます。しかし定番とするには製造工程に無理があったり、具材調達に不安があったりと簡単ではありません。現在、定番商品は8種類と決して多く有りませんが、地元を代表する食材として、最初に販売した「ホッキしゅうまい」。北斗市の誕生を機に、町村合併の融和への思いを込めた「ホッキシュウマイ米の華」では、旧大野町の「米」と旧上磯町の「ほっき」を使い農林水産省「地域資源認定商品」の認定を受けております。

当社は現在地で昭和3年に金物屋として創業した後、地域に根ざした燃料店として現在に至ります。「しゅうまい」については平成17年、商店街組合の「食」による街おこし事業の一環として始めた、異業種での参入でした。食べるのも、作るのも大好きで、20年来の趣味としていた「しゅうまい」。美味しく、良いものを追求する気持ちが強く、手間もコストも度外視した本物づくりに徹したことで結果として現在の評価につながったと思っています。

函館地域にもっと増えてほしい業種・業態の企業はございますか

常々、物産展に出店していて思うのは、北海道外のお客様がお持ちの「北海道の食」への好意的な反応です。そんな期待に応える姿勢を大切に、北海道の食文化をより良く発信できる企業様に増えてほしいです。北海道の食の魅力は、素材の良さです。昔からの伝統的な製品や、添加物をあまり用いない製品を積極的に流通させてほしいと思います。

函館地域で事業を行う上でのメリット・デメリットを教えてください

函館地域だけでなく、北海道では餃子と比べ、しゅうまいを食べる習慣がなく、食文化として弱いと感じています。「餃子は皮を食べるもの、シュウマイは肉を食べる中華皇帝の食べ物」と言われる贅沢な一品です。恵まれた土地資源を活かし、良質な豚肉の生産地である北海道でこそ、広がりを持って受け入れてほしいです。
メリットとしては、地元北海道の食材をふんだんに使用して、旨さの探求ができることだと思っています。

今後の展望について、お聞かせください

当社は現在、全国の百貨店で行われる催事販売比率が高く、コロナ騒動で大きな打撃を受けています。催事場での対応方法はじめ、今後の百貨店さんの動向を注視しているところです。今季の新商品は、地元函館の特産として有名で要望も多い「イカ」を新たな具材に試作しました。イカの甘みと食感が残る味わいに仕上げ、これからの物産展に携える予定です。「旨いものを作る努力はしても、儲けるための努力はしない」をコンセプトに、新たな味わいを届け続けたいと思います。

今後について、課題となっている部分をお聞かせください

私自身も含め従業員の高齢化が進んでいますので、現在は就業時間を短くして負担軽減を図っています。技術の必要な作業で、急な増員も無理がありますので、現在のスタッフで可能な量を調整しながら「身の丈」に合った商売を続けていきたいと思っています。
アフターコロナによる変化に合わせた販売員の確保や、今後に向けネット販売の強化といった新たな販路の拡大も必要だと考えているところです。

※2020/7/28取材

ご紹介企業基本情報

社名
有限会社日新商会
所在地
〒049-0161 北斗市飯生3丁目2-12
☎0138-73-2136 FAX:0138-73-7964
e-mail
info@karyu-hokki.com
URL
http://www.karyu-hokki.com

会社概要

代表者名
代表取締役社長 新関 隆
設立年月日
1963年10月16日
従業員数
11人(正社員5名)
資本金
300万円

主要製品・サービス

  • 日通プロパン
  • ホッキしゅうまい他各種しゅうまい製造

主要取引先

日通商事株式会社・株式会社アサリミート・株式会社アキヤマ