海産物

道内における主要魚種の漁獲量グラフ函館地域の漁業

 函館市は、日本海と太平洋を結ぶ津軽海峡に面し、三方を海に囲まれ、古くから水産業を基幹産業として発展し、大正時代から北洋漁業の基地としてめざましい発展をしてきました。しかし、諸外国の200海里規制の強化に伴い、遠洋漁業から沖合・沿岸漁業へと漁業形態が変わってきました。

平成16年12月には、水産業を基幹産業とする周辺の3町1村(戸井町・恵山町・椴法華村・南茅部町)と合併し、函館市は、道内有数の水揚げを誇る水産都市となりました。なかでも、スルメイカ・昆布・マグロは水揚量・水揚高ともに全道で1位となっており、タラ・タコ・ウニについても全道でトップクラスとなっております。特に、昆布は全国の水揚量の約2割を占め、全国トップクラスにあります。[※函館市農林水産部水産課]

平成19年函館市の漁業生産量グラフ
 道南周辺海域は、日本海を北上する対馬海流と南下するリマン海流、そして広大な太平洋を親潮(千島海流)が周辺海域に流れ込んでいる。魚道や昆布等の藻場、ウニ・アワビ等の採貝漁場などの優良漁場を形成しており、全国でも有数の漁業生産量を誇っています。
変化に富んだ海岸線と、日本海を北上する対馬海流と南下するリマン海流、太平洋からの親潮(千島海流)といった3つの海流が道南周辺海域に流れ込むことにより、比類なき豊かな海の生態系が育まれており、日本海のイカ、サケ、マス の漁船漁業とウニ、アワビの浅海漁業、津軽海峡から太平洋にかけての昆布養殖と各種刺し網、内浦湾でのホタテ養殖と多種多様な漁業が函館市と周辺地域で営まれています。

函館市の魚「イカ」

イカ写真 イカ類合計では、道内では函館市が道内有数の漁獲量を誇ります。全国の2004年イカ類漁獲量346554tうち、道内は72558t。函館市は27796tで道内ではダントツの1位です。そのイカを原料にしてつくられる「さきイカ」「イカ塩辛」など、イカ珍味加工品の生産地として有名です。
 また、夏から秋にかけてイカ釣り漁船の「漁火(いさりび)」は、函館の夜景をさらに彩る素材となっているほか、新鮮なイカを原料とした「イカ刺し」「イカソーメン」は、観光客の味覚を満喫させており、貴重な観光資源の一つとなっています。

  このように「イカ」は函館市と深いつながりがあり、平成元年8月1日に函館市の魚として制定され、函館市のシンボルとして親しまれています。渡島半島沖、津軽海峡に浮かぶ夜のイカ釣り漁船の明かりは、いまや名物の一つになっています。

北海道内するめいか漁獲量ランキンググラフ
※資料:北海道水産現勢

 北海道の真いか(マイカ)水揚げナンバー1を占める街函館。全国的にも美味しいと言われている函館朝イカの秘密は真イカの産卵海域と函館沖の絶妙な位置にあります。真いか(スルメイカ)は日本海沿岸を約一年かけて回遊します。東シナ海から山陰にかけて産卵し、その後、対馬海流や黒潮にのって北上します。北海を回遊する真イカは、豊富なプランクトンやイワシなどを餌にし、旨みが増したイカとなるのです。ちょうど函館近海に到着し漁が解禁される6月1日頃には、しっかり太り充分に肉厚となります。しっかりと成長したイカは、旨味であるアミノ酸成分タップリなのです。つまり・・・『イカが最も美味しい時期に漁獲することがでる』のが函館なのです。
 更に、北海道の海水の綺麗さや厳しい北の海の水温が、旨味のある“きりっ”と身の引き締まったコリコリのイカを生み出します。又、漁場から漁港までの距離の近さも新鮮なイカの供給につながります。

昆布

 日本の昆布生産量は約12万トンであり、その中でも約35%が養殖です。(平成17年)
 また、天然物の国内生産量の95%以上が北海道で生産されています。青森、岩手、宮城県の東北3県では5%前後となっています。寒流系の褐藻類である昆布は、日本では宮城県以北の太平洋岸と北海道全域に分布し、とくに北海道が主産地となります。

北海道内こんぶ漁獲量ランキンググラフ
※資料:北海道水産現勢
昆布写真

真昆布

 函館でとれる昆布といったら、まずは真昆布。産地によって白口、黒口、本場折の3つの銘柄に分けられます。甘みのある良質な澄んだ出汁がとれ、昆布の中でも高級品です。
  真昆布は、採れた場所によって銘柄が決まります。西部から汐首岬までの昆布は本場折昆布。汐首岬から恵山をぐるっと回って銚子岬までの昆布は黒口浜昆布。銚子岬から噴火湾方面の昆布は白口浜昆布。食べ比べてみると味の違いがわかります。

がごめ昆布

 最近、大注目のがごめ昆布。世界中の海でも唯一函館周辺が限られた生息域であることから、貴重な地元の資源として「宝物」的な海藻となっています。特徴のあるでこぼこ模様が「籠の目」に似ているところから、「かごのめ」→「かごめ」→「がごめ」と呼ばれるようになったと言われています。
  がごめ昆布には、抗がん作用や血圧降下作用のあるフコイダンという物質が含まれています。この物質は真昆布などにも含まれていますがより良質なものが多く含まれているために注目されているのです。がごめ昆布は、真昆布に比べると堅く、粘り気が強いという特徴があるのでとろろ昆布などに加工されて食べられています。最近では、そういった特徴を生かした食べ方も考えられています。

その他の昆布

 函館市の西部沿岸ではホソメ昆布も水揚げされています。

ホッケ

ホッケ写真 ほっけは鮮度落ちが早く、生のほっけが食べられるのは、北海道などの産地に限られ、多くは「開き」として店頭で販売されています。

 北海道函館市のホッケは、本州でよく食べられているシマホッケではなく、高級品として知られる真ホッケの産地。1年を通して漁獲されますが、津軽海峡側では、春に水揚げ量が多くなります。定置網漁業、底建網漁業、刺し網漁業、一本釣り漁業によって漁獲されます。
  20cmほどのものを通称「ロウソクボッケ」、成長して春に餌を求めて岸寄りしたものを「ハルボッケ」、その後、海底の岩場に住みついたものを「ネボッケ」と呼びます。脂ののったネボッケの一夜干しは、居酒屋の定番メニューとしても人気があります。大衆魚の代表であるホッケですが、鮮度が高く、脂ののったものは高値で取引されます。特に恵山漁協では、刺し網漁業で漁獲された高鮮度、高品質のホッケを「海峡根ボッケバキバキ」としてブランド化しています。

マグロ

マグロ写真 6月〜1月位漁獲され、8月〜10月に水揚げ量が増加します。南方系の魚なので海水温度が下がると数は減りますが、寒くなるほど脂がのってうまみが増します。
  延縄漁業が有名ですが、定置網漁業や一本釣り漁業でも漁獲されます。函館市では、津軽海峡側では延縄漁業で、噴火湾側では定置網漁業で漁獲されます。

 各漁業組合で、鮮度保持などに取り組んでいますが、なかでも戸井漁協のマグロは、優れた鮮度保持や品質管理の徹底によって、高い評価を得、「戸井活〆マグロ」としてブランド化しています。

 お刺身やお寿司はもちろん、味のしっかりした赤身は洋風のカルパッチョにしても良し、脂がたっぷりのったトロの部分は軽くあぶりにしても良しと、なんとも贅沢な味わいです。

北海道内まぐろ漁獲量ランキンググラフ
※資料:北海道水産現勢

 函館の戸井町(渡島半島)は、津軽海峡の北側に面した漁港で、その海峡を挟んで南側が青森の大間です。その津軽海峡のマグロ漁は6月〜12月末までの約7ヶ月です。戸井漁法は、延縄漁法で大型船(7t〜9t)で獲れたマグロが暴れて身ヤケしないように、船上ですぐに骨髄の神経を止めて血抜きをし、多人数で手分けして10〜20分以内で氷詰にします。このようにマグロの処理が迅速で処置の仕方が巧みといわれているのが戸井マグロです。

 通常マグロは深水位や低水温に良質なモノがあります。つまり海水温の高い夏場は、時間との勝負なので処理が早ければ早いほど品質が良いわけです。特に夏場〜秋口にかけては戸井マグロの方が全般的に身質がよく、マグロの色が冴えて変色しにくく、買う側にとってはリスクも少なく安心安全です。現に夏場は「戸井のマグロ」の方が高値をつけています。今は大間よりも函館の「戸井のマグロ」の方が、東京・築地での評価が高いなどと言われています。

うに

 1年を通して漁獲され、1月〜3月に水揚げ量が増加します。「やす」や「はさみ」と呼ばれる道具を使ったり、柄の長いタモでうにをすくうウニ漁業をはじめ、ダイバーが潜って獲る潜水器漁業、鉄製の枠の付いた網を海の底に沈めて船でひいて獲る桁網漁業によって漁獲されます。

北海道内きたむらさきうに漁獲量ランキンググラフ
※資料:北海道水産現勢

ウニ写真 ウニ漁業は、各漁協ごとに禁漁期間が設けられ、資源管理に配慮されています。
 函館市では、殻の色が薄く、とげの短いバフンウニと、殻が黒くてとげの長いキタムラサキウニが漁獲されます。6月頃の初夏が旬です。
 お刺身やお寿司のネタとすることが多いですが、パスタの具や、殻の中に身をつめて焼いた焼きウニなどのように火を通すと香りが強まり、更に濃厚な味わいになります。

さけ

鮭写真 長い道のりを乗り越え、生まれた川に戻ってくる9月・10月がさけの旬。
 川で生まれた鮭は、海へと下り、大きく成長して、再び生まれた川へと帰ってきます。北海道では生まれた川へと戻ってくる鮭を、海に仕掛けた大型の定置網で捕まえています。この時期に漁獲される鮭は「秋鮭」と呼ばれています。

 また、鮭は、産卵時期以外でも餌を食べるために北海道沿岸を回遊するため、定置網などで漁獲されることがあります。このように、5月〜8月に漁獲される鮭のことを、産卵のために北海道に戻ってきた鮭を「秋鮭」と呼ぶのに対し、「時期を間違えて北海道に寄って来た」という意味から、「ときしらず」又は「時鮭」とよんでいます。

たこ

北海道内みずだこ漁獲量ランキンググラフ
※資料:北海道水産現勢

 1年を通して漁獲され、12月〜4月は水揚げ量が増加し、海水温が下がるため身が締まります。縄でつないだ箱を海の底に沈めるたこ箱漁や、疑似餌をつけた針を浮き玉につけて流す玉流しなどのタコ漁業で漁獲されますが、延縄漁業や定置網漁業によっても混獲されます。
タコ写真
 水揚げ後すぐに絶妙の加減で茹であげられた煮ダコはやわらかく甘みがあって絶品です。お刺身、酢の物、おでんやタコしゃぶなど美味しい食べ方がいろいろあります。


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